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| 見た目は二枚貝の片割れのようですが巻貝のなかまです。万葉集ではアワビを片思いになぞらえ今でも[鮑の片思い]の諺がある他、アワビを長細く剥いで乾燥させた熨斗(のし)は祝儀袋のノシのルーツとなるなど祝い飾りや贈物など慶事のシンボルにもなっています。また平安時代の貴族への献上品や秦の始皇帝の不老長寿伝説など数々の逸話が残され、古い時代から高級食と定着していたようです。磯の香りと弾力のある歯ごたえを楽しむ刺身が絶品とされていますが、濃厚な旨味が凝縮された身は酢の物や塩辛もおいしく、甲府の煮貝、中国の干しアワビなどにもされています。 |